Grasse, Tue. July 17th - Smelling is Experiencing

7/17(火)Smelling is Experiencing


(写真:朝日を浴びるオリーブの木)

朝、B&Bのミシェルが学校まで送ってくれたので、
山登りはせずに済み、
エネルギー満タンで授業に臨めました。

今日は天然香料を12種、
香水10種のエバリュエーション(官能評価)。

西洋と東洋の文化の違いか、意外な評価が出てきたりします。
powdery とか、oriental とか heavy / light とか。
「えー? そうかなー」と思いつつ、
ひとつずつ嗅ぎながら、言葉と匂いを結びつけていくしかありません。

わたしはこれまでの作品作りで、
天然の香りの抽出ばかりしているので、
鼻のチューニングがそこに合っているらしく、
濃縮されたこれらの香料は、強すぎるようです。
みんなのように鼻の前にムエット(匂い試験紙)をもってきて嗅げない。
で、どうするのかというと、
ムエットをうちわのようにパタパタ扇いで、
空気中の微妙な匂いを嗅ぎ分けるようにします。

ところが。
教室に充満しているバラの合成香料の匂いに鼻が麻痺しているのか、
ローズとか、バイオレットとか、Indolという成分が入ってる匂いがうまく嗅げません。
花の匂いを通り越して、なぜか冷蔵庫の匂いがするのです。
まあ冷蔵庫に保存されているので、実際に匂いが移るってるのでしょうけど、
あんなに強いはずのローズの香りがわからないとは・・・。
これも鼻のフシギです。
(翌週、ちゃんと嗅げてたし)

学校に行きながらそういえば、と思い出したことがあります。
小学校に入った頃からイトコの影響で、
原宿の「生活の木」に通って、
遊びレベルだけど、ポプリを調合していたのです。
(そんな小学生って、当時はふつーと思ってたけど、今考えると珍しいかも・・・
今でも存続している「生活の木」も素晴らしい。)
そして今30歳過ぎで、嗅覚をあらためて開こうとしているなんて。
回帰願望でしょうか・・・。

思い返してみると、
感性ーーーそれは育むことはできても、教えることはできないものかもしれません。
わたしは芸術学校には行かなかったけど、
自分で自分なりに種まきして、育む環境を選んできたもの。
たとえば感性の強い人と一緒にいることは、それだけでいい環境でした。
目は大学時代の先生から、耳ならいまの旦那様から、
そのコミュニケーションの中で育んできたと思う。
この調香師養成学校にもけっこうな額の授業料を払ってるわけだけど、
「教えてもらう」という姿勢は考えてみれば無理な話し。
嗅覚を育む環境を提供してもらっている、と肝に銘じよう。

クラスメートたちは、私のプロジェクトにとても興味津々で、
口を揃えて「おもしろい試みー!」とコメントしてくれます。
ロレンス先生も冗談まじりに、
「桜の匂い、もしかしたら注文がいっぱい来たりするかもしれないわ。
生産が間に合わなくならないように注意してね!」と。

ある薬学部在籍のフランス人学生と休み時間に話したことが、印象深い。

彼女:
「この授業で、ひとつの匂いを時間をかけて嗅いで、
その変化を楽しむ方法を知ったけど、
ふつうは香水選ぶときに始めのトップ・ノートだけ嗅いで
好きか嫌いかを判断してしまうよね。
それってもったいないよね。」

わたし:
「そうだね。
匂いを嗅ぐってことは、ただ嗅ぐのではなく、体験するってことよね。」

Smelling is Experiencing.

我ながら、名言かも。(^^)



今日はドライトマト・ペーストのパスタとサラダで夕食。
お供は「ローズ・ロゼ」という、プロバンス独特のローズ味のロゼ。


(写真:私が滞在したB&B)




以下の写真は、グラースの道ばたに見つけた花々です。
ここはフランスの南国パラダイス。

















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